Aoyama Rugby Football Club

AARC70周年企画第4弾 キャプテン×バイスキャプテン対談

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■キャプテン×バイスキャプテン対談■

秋は「いい試合」を目指すのではなく、ガムシャラに「勝ち」を目指したい!

 

2015年度の青山高校ラグビー部は、キャプテンにCTBの菅野一樹君、バイスキャプテンにFLの三浦悠太郎君という体制で船出した。

東京都の春季大会では、3回戦で早稲田実業に敗れたが、秋までの間に「自ら変わって」チームの実力を底上げしようと考えている。

受験勉強へのプレッシャーも受けながら、今年のリーダーたちはチームをどう引っ張ろうとしているのか――2人に存分に話してもらった。

 

■出席者

菅野一樹 (3年生=キャプテン)

三浦悠太郎 (3年生=バイスキャプテン)

 

司会・構成 永田洋光(スポーツライター)

 

■ディフェンスが秋への課題と痛感させられた春季大会

―― まず春のシーズンを振り返ってください。

 

菅野 春季大会は1回戦が不戦勝で、2回戦で都立府中西高校と対戦しました。府中西には能力の高い選手がいたのですが、試合の入りから組織で戦うことができました。その結果、相手を上回ることができて、いい試合になりました(27―12で勝利)。

その勢いに乗って3回戦は早稲田実業高校と対戦しました。相手のアタックをしっかり抑えて、自分たちがチャンスにトライを取りきるプランで臨みましたが、相手の強い攻撃力にディフェンスが上手くいかず敗れました(5―78)。ディフェンスが今後の課題になると痛感した試合でした。

ディフェンスが機能しなかった原因はいろいろ考えられますが、やはり個々の力の差が目立ってしまったところが最大の敗因だったと思います。個の力で突破をされて、そこに人が寄ってしまい、相手にスペースを与えるという負のスパイラルに陥ってしまいました。

 

三浦 今年は、新人戦で都立日比谷高校に負けて、そこから「変わらなければいけない」と体づくりを始めました。春季大会の組み合わせが決まって、2回戦で府中西、3回戦で早実と対戦することがわかってから、まず府中西を倒すことに集中しました。その勢いを駆って早実にぶつかるつもりでした。

ビデオで見ると早実はスクラムが非常に強かったので、試合前日には東京朝鮮高級学校にスクラムを組みに行きました。おかげで試合ではスクラムは良かったのですが、自分たちの強みであるラインアウトモールを上手く組めずに、FWは苦戦しました。早実はモールの組み方が上手くて、自分たちが力任せに行った分、力比べになってしまい早実を崩せなかった。相手を上手くかわしながら前に進めば良かったのですが、それができなかった。その辺りをどうするかが、秋の課題になると思います。

 

■新入部員は25名!

―― 新入部員がかなり入ったそうですね。

 

菅野 はい。プレーヤーが23名、マネジャーが2名入ってくれました。毎年サッカー部の新入部員が非常に多いのですが、今年はたぶん、それを超えたと思います。

勧誘は、毎年、諫見先生のご指導のもと、かなり力を入れてやっています。今の2年生も19名いますから。自分自身も、高校に入ったときはラグビーをやったことがなかったので、お菓子パーティをやったり、ラグビー経験のない人間でも入れるように工夫しています。

 

三浦 僕も1年生に直接声をかけて勧誘しました。ラグビーの面白さをわかりやすく話しかけたりしながら……。

僕は中学校まで野球をやっていたのですが、いろいろなスポーツに関わることで自分の人生の枠も広がるかなと思ってラグビー部に入りました。そういうことを1年生に伝えました。

最初のうちは、「ラグビーはこういうスポーツだよ」ということを優しく教えてあげて、そのままラグビーを好きになれば、いっしょにやってくれればいいと思います。もしラグビーを好きになれなかったら、そのときは、それぞれの好きなスポーツをやればいいですから。

 

菅野 僕は中学校でサッカーをやっていたので、サッカー部に入ろうと思っていたのですが、サッカーは人気がありますから、勧誘しなくてもクラブに新入部員がくると考えているようなところがありました。それに比べてラグビー部は、今ラグビーが日本でメジャーではないこともあって(笑)、ものすごく必死に勧誘してくれました。自分たちが上級生になった今、その必死さがよくわかります。僕も熱意に負けて、ラグビーがどういうスポーツなのか正直なところまったくわからないまま、入部しましたから。

入部してから、コンタクトに関してはサッカーでもある程度はありますから、それほど戸惑わなかったのですが、親には反対されました。今では応援してもらっていますが。

 

三浦 僕は、1つ上の学年に同じ中学校からきた先輩がラグビー部にいて、ラグビー部のことを飾らずにそのまま話してくれました。それを聞いて、本当に楽しいのだと思って入部しました。

ラグビーは、コンタクトがちょっと不安でしたが、キャプテンとは逆に親は乗り気でした。父が、部活ではないけどラグビーをやった経験があって、「怖いスポーツだと思うかもしれないけど、トライを取る瞬間はすごく気持ちがいいよ」と言ってくれました。父からラグビーについて教えてもらったことも、入部するきっかけになりました。

 

菅野 僕の両親は、ラグビーという言葉を知っていただけだと思いますね(笑)。

 

■合宿で深まったラグビーへの理解

―― 1年生のときの夏合宿は辛くなかったですか。

 

三浦 タックルもままならなかったし、「おまえはラグビーというスポーツを知っているのか!」みたいな、まったくのシロートという感じでした(笑)。

 

菅野 確かに今思うと、何をしてたのかな……と思いますね(笑)。

青高のラグビー部では、1年生は入部すると別メニューで練習しますし、3年生といっしょにコンタクトの練習をやることもほとんどありません。夏合宿の前ぐらいから、ランメニューだけ上級生といっしょにやるようになりますが。

ただ、合宿は試合が多いので、そこでラグビーの経験を積むことができます。やはり試合をやることでラグビーへの理解が一段と深まりますから、合宿を経てラグビーが面白くなったということはある思います。

 

三浦 僕の場合は、高いレベルの試合を見て、ラグビーが面白くなりました。

学校の前が秩父宮ラグビー場ですから試合を見に行くのですが、最初は見ていても何をやっているのかよくわかりませんでした。でも、ルールを本で読んで試合を見ると、ラグビーへの理解が深まります。

トップレベルの試合を見て、選手たちがやっている技を自分でもやってみようというような好奇心が出てきたのは、1年生の秋でした。特に、オールブラックスが来日して日本代表と戦った試合を見た辺りからラグビーが楽しくなりました。

オールブラックスのタックルがムチャクチャ激しくて、日本代表の選手があっという間に止められたのは驚きでしたし、スピードも、それまで高校のラグビーしか見ていなかったので、まったく違っていて、本当に驚きました。そういうプレーを自分がマネするのは現実的には難しいですけど、トップレベルに触れたことで、「もっと頑張らないと」という気持ちになりました。

 

菅野 僕はあまり個々の選手には興味がないのですが、ジャパンの試合は必ず見るようにしています。やはり組織力がすごいと思いますし、勉強になります。

もちろん、福岡堅樹選手みたいなプレーをしたい気持ちは僕のなかにもありますが、自分はそういうプレーヤーではないので……(笑)。

 

■ラグビーと勉強の両立

―― キャプテンやバイスキャプテンという立場になって、ラグビーだけではなく学校生活や勉強でもお手本にならないといけないわけですが、それがシンドイことはありませんか。

 

菅野 確かに3年生になったことで、勉強に対する意識も変わってきました。練習で疲れていても、空いている時間に少しは勉強するように、自分のなかでルールを作りました。

 

三浦 僕も、隙間時間にできるだけやるようにしています。朝も早く起きて、朝練の前に勉強したりしています。授業中に、ついウトウトしてしまうこともありますが(笑)。

 

菅野 ただ、やはり今は学校生活の中心はラグビーです。勉強に関しては、授業はマジメに受けていますが、正直なところあまりできていません。学校生活もそうですけど、今はバランスを取るよりも、気持ちの切り替えが大切だと思っています。3年生になってから、疲れていて眠いときでも、「ここで寝ていいのか自分?」みたいな感じで自問自答するようになりましたから(笑)。

諫見先生は、いつも「ラグビーだけやっていたのでは、学校のみんなから応援されない」とおっしゃっているのですが、ラグビー部全体として見た場合、「キャプテンが勉強ができなかったら応援されないよな」と、自分に言い聞かせています。僕は、そういうことをしないと、だらけてしまうタイプなので。

 

三浦 ラグビーと勉強と学校の友だちと……と考えると、やはり気持ちを切り替えるのが大変だと思います。特に、ラグビーから勉強に切り替えるときが一番大変で、ラグビー部以外の友だちと成績を共有したりして、ラグビーを言い訳にしないよう自分を鼓舞しています。

秋は10月までシーズンが続くので、自分でしっかりと計画を立てておかないと、いい結果がついてこないような気がしています。親からも「成績は大丈夫なのか」と言われますし(笑)。

 

―― でも、東京都の予選を勝ち抜いたら、当然、花園には行きますよね。

 

菅野・三浦 はい、もちろん。

 

菅野 正直なところを言えば、勉強との両立にはあまり自信がなくて……不安を抱えて勉強している部分はあります。それが自問自答につながっているのですが、僕も部活を早く引退した友だちと成績を比べて自分を鼓舞するところはあります。それでも不安な気持ちはやっぱりあって、今はどう頑張ろうか考えているところです。

 

■冷静なキャプテンと熱いバイスキャプテン

―― キャプテン、バイスキャプテンとして、普段の練習からチームをどのように引っ張って行こうと考えていますか。

 

菅野 試合の辛い場面やディフェンスに集中しなければいけない場面で、後輩たちをリードすることを意識しています。それとは別に、グラウンドを離れれば、先輩後輩の区別なくコミュニケーションを取って、それぞれどういうことを考えているのか、1人ひとりを見ようと思っています。もちろん、グラウンドでも1人ひとりに声をかけるようにしていますが、「ここは怒らないといけない」と思えば、怒るようにしています。1年生は練習が別なこともあって、まだコミュニケーションが取れていませんが、これからそういうコミュニケーションを大切にしようと考えています。

 

三浦 僕は声が大きいので、練習でもアップの段階からどんどん声を出そうと意識しています。練習の準備でも、下級生がやる前に自分から動いたりして、行動で示そうとしています。

 

―― バイスキャプテンの三浦君から見て、キャプテンの菅野君はどういうキャプテンですか。

 

三浦 チームのことを一番考えてくれていると思います。キャプテンは、声を出すより行動で示すことの方が多いので、自分が動かなければいけないところでキャプテンが動いてくれて、「ああ、こういうときに動かなければいけないんだ」と思うことがあります。とても信頼できます。

 

―― 逆に、菅野君から見て三浦君はどういうバイスキャプテンですか。

 

菅野 僕は、ちょっと冷静過ぎるところがあって、そこが欠点なのですが、そういうときにバイスキャプテンが熱い男なので、声とかで盛り上げてくれる。僕が頭で考えることに偏っているときに、悠太郎が声を出してくれると、「ああ、そういうことが大切なんだ」と、自分に足りない部分に気づくんです。率先して行動してくれるタイプなので、僕も信頼しています。

 

―― 自分自身の気持ちとして、キャプテンをやりたかったですか。

 

菅野 ……正直に言えば、やりたくはなかったです(笑)。今はそんなことはないですけどね。

ですから、1つ上のキャプテンをはじめ、先輩たちにいろいろ聞いて、具体的なアドバイスをもらいました。今はその言葉を胸に、自分のなかでどうしていくかを考えているところです。

 

三浦 僕もあまりやりたくなかった、というか、先輩たちの姿を見ていて大変な仕事であるのはわかっていましたので、それが自分の仕事になると思うと、不安の方が大きかったです。だから、やはり先輩たちにいろいろアドバイスをもらいました。

それから、毎週火曜日に、諫見先生やキャプテンといっしょにミーティングをしていますが、その場でもっとこうしようとか、こうした方がいいというようなことを教わっています。

 

■ジャージーの重みと秋への決意

―― 現役のキャプテン、バイスキャプテンからOB会に何か要望はありますか。

 

菅野 いえ、いろいろご支援いただいているので特にありません。

若いOBの方はよく練習に来てくださいます。自分たちがまったく知らない30歳代前半ぐらいの方でも、大会前に来て一言「頑張れ!」と言って下さったり、「辛い、辛い」と言いながらもコンタクトバッグを持って練習を手伝って下さいます。合宿の費用も出していただいていますし、こんなにありがたいことはないと思っています。

 

三浦 ユニフォームも、他のチームでは自分たちで購入しているようですが、自分たちはOB会から支援があるので、チームのものとして買っていただいています。その分、試合前にユニフォームを渡されるときは、重みを感じます。

 

―― では、最後に、その重みのあるジャージーを着て、秋のシーズンにどう臨むか、それぞれの考えを聞かせてください。

 

菅野 秋は3年生にとっても最後の大会になります。受験勉強もしながらなので、満身創痍みたいな状態になっているかもしれませんが、あと4ヶ月、自分たちが練習でやってきたことを最後まで出し切りたいと考えています。たとえば、早実のような相手に対して勝てるように、ガムシャラに戦いたい。いい試合を目指すのではなく、自分たちがやってきたことを信じて、ひたすら勝ちを目指してガムシャラに最後までやり通したいと思います。

 

三浦 自分たちの目標は、江戸川陸上競技場でラグビーをやること(=東京都予選準決勝進出)なので、それを達成したいです。受験勉強をやりながらではありますけど、「オレたちは勉強しながらこんなにラグビーにハマって頑張っているんだぜ!」と示せるような試合をやりたいですね。

 

 

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